空から月が落ちてきた!
ゼバスティアン・メッシェンモーザー
ドイツで注目を集める若い絵本作家の一人。マインツの美術大学在学中からプロの絵本作家となり、『リスとお月さま』が2005年のボローニャ国際ブックフェアのベスト・イラストレーター展にノミネートされた。そのほかに『空の飛びかた』などがある。
訳者:松永美穂
リスはびっくりして目を覚ました。 お月さまがリスの家に落っこちてきたからです。 誰かがお月さまをとろうとして、落としちゃった? ぼくの所にあったら、どろぼうと間違えられちゃう!?
「ぼくが盗んだとおもわれちゃう」
落っこちてきた月をみて、あわてたリス…。
ぼくの所にあるのがみつかったら、どろぼうと思われて牢屋に入れられてしまうぞ。
どうしよう、どうしよう…。
リスは心配でたまりません…。
お月さまを空に返そうとするリスの奮闘は、動物達を巻き込んで大変な事に…。
勘違いが壮大に…
リスの勘違いから始まり、リスの妄想が広がり…。動物たちも勘違いしていく。
リスの人間味あふれる「気弱さ」が良いですね。
思い込むと、どんどんネガティブな想像をしてしまうところは、まるで人間。
捕まることを恐れて、
何度も何度も何度も牢屋に入れられた姿を想像してしまうリス(と動物たち)が可笑しかったです。
リアルタッチの絵
著者は美大の方で、リアルに描かれるから、大真面目にふざけているようで、とてもシュール。
動物たちの表情も良いなぁ。
やはり、この作家さんの絵本大好き。
絵の上手さと上質なユーモア。
文章が少なめで絵で魅せる。
大真面目にユーモアを取り入れているところが気に入りました。
写実的な絵で描かれているから、リスたちの妄想を絶妙なリアリティで受け入れられるんですね。
要は私の好みだったということ
「とぼけた内容」と「リアルな描写」のギャップが、私の好みにドンピシャです。
お気に入りの作品となりました。
見返しまで話が続いています。
最後まで楽しかった~。
この作品はシリーズとなっていて…、
他に
『リスとはるの森』
『リスとはじめての雪』
『リスと青い星からのおきゃくさん』もおすすめですよ。